石垣島への自衛隊配備計画で、配備先候補地に隣接する開南地区の住民有志が15日夜、自衛隊沖縄地方協力本部石垣出張所が入居する石垣地方合同庁舎の会議室で説明会を開き、防衛省や陸上自衛隊の担当者らから説明を受けた。開南の住民に限定したもので、プライバシー保護を理由に公開しなかった。防衛省側は説明会終了後の取材に対し、「われわれはスポークスマンではないので」と応じず、足早に車両に乗り込んで立ち去った。
説明会は同日午後7時半ごろから始まり、同9時20分ごろに終了。住民ら14、15人が出席した。出席者によると、南西諸島の防衛力強化や災害時の対応など自衛隊配備の必要性について説明を受けた後、各自が質問を行った。防衛省側の説明は約30分で、残りは質疑応答だったという。
弾薬庫の事故、車両などの騒音などに関する質問では、全国の事例などデータをもとに説明があったという。
出席者の1人は「反対派が言うように、自衛隊が配備されると、標的になるのかとの質問には、かえって標的にならない、避けられるという話だった」と述べた。
50代の男性は「1月8日の臨時総会で賛成、反対に関係なく説明会を受けることを全員で決めており、今回、有志でこの手続きをとった。まずは話を聞いて判断すべきだ。臨時総会があれば、今日のことを報告したい。開南地区は互いの意見を尊重しており、この問題で地域の分裂をさせてはいけない」と話した。
一方、合同庁舎には、新聞報道で情報を入手した開南地区外の市民1人が訪れたが、出席を断られ、「公共施設を使っているのにおかしい」と抗議したが、住民から「開南地区には公民館施設がない」との説明を受け納得した。