【那覇】県文化観光スポーツ部が20日に発表した2013年の入域観光客数は、国内外合計で前年比57万7900人(9.9%)増の641万3700人で、過去最高となった。国内外ともに最多の入域を記録した。円安に伴う旅行需要の増加、新石垣空港の開港を含む国内外航空路線の拡充、台風接近の減少などを背景に、これまで最高だった08年の604万5500人を大幅に上回った。
国内は、前年比40万3800人(7.4%)増の586万2900人。客数が最も多い東京方面が292万1300人で前年実績を上回り、スカイマークの成田路線拡充で石垣方面への旅行需要も高かった。
全体的には、円安や景況感の上向きが旅行需要を高め、昨年に比べて3連休が多かったことも旅行需要を高めた。これらの動向に加えて、格安航空会社(LCC)の誘客効果、新石垣空港開港による石垣発着路線の増加が客数を押し上げた。
国外は、17万4100人(46.2%)増の55万800人。客数の約半数を占める台湾は、23万5600人となり、台北石垣路線の拡充などで集計以来初めて20万人を超えた。
全体的には、訪日旅行需要の高まりに加え、既存路線の増便や新規参入、チャーター便増加が大きな要因。さらには、タイなど開拓市場からの入客も増えた。
14年の見通しについて県は、国内は「回復基調にある景気や円安の影響などで沖縄への旅行需要は継続する」とみている。国外は「那覇空港の新国際線ターミナルビル、那覇港旅客船ターミナルビルの供用開始で、これまで以上に増加する」と見込んでいる。