グラスボートが常に往来している石垣市の川平湾は9日、台風9号の影響を避けるため、観光事業者がボートを係留・陸揚げしたことで、ボートが一隻もない昔ながらの川平湾の風景が見られた。
川平湾は日本百景の一つで、ミシュランガイド三つ星の評価を受けており、郡内でも人気の高い観光スポット。
景勝地としてグラスボートを使った観光の中心地となっているが、展望台からの景観には常にボートが映っているため、係留施設の整備を求める地元の声も根強い。
川平マリンサービスの高嶺良晴社長は「係留場所がないため、昔からボートは湾内の奥の方に突っ込んで周囲の木に係留している」と話した。
また、川平湾は潮の流れが複雑で遊泳危険区域のため、通常はグラスボート事業者が遊泳する観光客に注意を促すが、この日は事業者がいないため湾内で泳ぐ観光客の姿もあった。