著書「記憶を刻む家づくり」を出版した石垣市新川出身の1級建築士・照屋寛公(かんこう)氏=建築アトリエTrePPen代表=の出版記念講演会(同準備委員会主催)が16日夕、石垣市健康福祉センター2階視聴覚室で開かれ、郡内の建築関係者や市民約100人が参加した。
照屋氏は住宅リフォーム建築の全国賞を8度受賞。この日は島の気候風土や歴史と文化、民族的な要素を取り入れた「八重山の風土に根ざした家づくり」をテーマに講演した。
照屋氏は自身が郡内で手がけた建築作品をスライドで紹介しながら土地と建物をつなぎ合わせた独自の設計技術を語り、「建築士として施主の声と土地が持つ風土や記憶を復元した建物を造ることが私の仕事」と強調。
また、設計を行う心得として照屋氏は「施主の暮らしのサイクルや土地の歴史、集落との調和を考える。地域の木材などを使うことも地産地消として重要」と語った。