さいたま市のミュージカル劇団「ミュージカル座」が7月に都内で上演する創立20周年記念公演「ミュージカルひめゆり」のオーディションに石垣市新川出身の仲里美優さん(20)=東京在=がこのほど合格し、出演が決まった。
仲里さんは隆男(56)・光江さん(同)夫妻の長女。石垣中2年のときウィングキッズリーダーズに入団、「オヤケアカハチ~太陽の乱」では、準主役の長田大主役を演じた。八重高在学中には県高校音楽コンテスト独唱の部で金賞を受賞。卒業後はミュージカル養成所に在籍し、ミュージカルスターの夢を追いかけている。
「ミュージカルひめゆり」はひめゆり学徒隊の悲劇を全編41曲の歌でつづるもので、1996年の初演以降、同劇団の代表作品となっている。主演は、はいだしょうこ。
仲里さんはひめゆり学徒隊のはる役を演じることになっており、4月27日、沖縄本島南部の「ひめゆりの塔」などの戦跡を巡り、慰霊碑に献花して祈りをささげるなどして犠牲者に出演を報告。
仲里さんは「沖縄戦の歴史は身近なところにある。祖父母が体験した悲惨な戦争の事実を舞台を通して精いっぱい伝えたい」と意欲。母親の光江さんは「戦後70年の節目に舞台に立てることを喜んでいる。命の尊さをしっかりと歌い、平和の大切さを伝えてほしい」と娘のステージを心待ちにしていた。
上演は7月16~21日、東京都足立区北千住の「シアター1010」で行う。