天川公民館(島尻寛雄館長)が運営する「天川学童クラブ」が3月31日で閉所した。利用者の減少で補助金交付の対象外となり、運営が厳しくなることから閉所を決めた。保護者からは「共働きなので子どもを預かってもらう場がなくなっては困る」と継続を求める声がある。島尻館長は「現状では学童クラブを続けるのは厳しい。行政が運営し、公民館を使用する旨の要請があれば受けたい」と話した。市児童家庭課は「今は何とも言えない」としている。
天川学童クラブは2014年4月1日に小学1~3年を対象に天川公民館で開所。石垣市が補助金を交付して民間が運営するクラブとして6カ所目。公民館では初めてだった。
開所当時は、利用者11人が登録していたが、夏休みに半減し、現在は4人にまで減っている。
利用者が減った要因について島尻館長は「最初の利用者はほとんどが1年生。夏休みに入るころには友だちも増え、放課後も子どもたち同士で遊び、学童クラブを利用する機会が減ったのでは」とみている。
市内児童家庭課によると、利用者が10人未満だと学童クラブの補助金交付の対象外となる。
補助金は年間で約120万円。学童クラブの利用料は1人1カ月5000円。現在は4人が利用しており、運営する同公民館の収入は月2万円。これに対し、指導員2人の人件費は月8万円で、さらに光熱費などもかかる。
同公民館が15年度も学童クラブを運営する場合、補助金がないため、利用料収入以外すべて公民館の負担となる。公民館側は、学童クラブの利用を呼び掛ける文書を八島小学校などに配布したが反応がなかった。
一方、地域外からは10件ほど利用の要望があったが、「地域以外の人を受け入れるのは難しい」とした。