近年、「八重山はひとつ」というあいさつをよく耳にする。あらゆる会合で多用しているのが川満栄長竹富町長。28日に那覇市内で行われた在沖竹富町郷友連合会の席でも使った▼N(中山石垣市長)H(外間与那国町長)K(川満町長)は心をひとつにし、八重山発展のために頑張ると八重山郷友連合会の連携と支援を求めた。たしかにNHKは仲良しトリオに見える▼3市町が開催するマラソン大会にそろって参加したり、海開きを持ち回り開催するなど、ほほ笑ましい光景も見られる。年長のHをご意見番として、公務のあと、私的に酒も酌み交わしているようだ▼首長が仲良しなのは、結構なこと。隣接市町の状況がよく分かるし、統一行動もしやすい。実際、観光キャラバンや各種要請行動も行っている。ただ、そのほかの統一事業を検討、実施するまでには至っていない▼先日、那覇市内で「消滅自治体」のテーマで講演があった。人口の減少で将来、自治体運営が成り立たなくなるところが相次ぐという内容で、候補に竹富、与那国の両町が含まれていた。行政運営が困難になり、石垣市に吸収される可能性がある▼自治体消滅に危機感を持つ人は少ない。財政難で国は先に市町村合併を推進した。次は自然消滅を背景にした合併だ。NHKの危機感の有無が大事だ。(黒島安隆)
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