来年4月から始まる子ども・子育て支援新制度に伴い、現行の定額負担から所得に応じた応能負担になる石垣市立幼稚園の保育料案が、26日までに固まった。市教育委員会によると、5段階の所得に応じて月額0円—8500円に設定、市議会12月定例会に条例の一部改正案を提出する。市児童家庭課によると、幼稚園での預かり保育料は月額7000円(夏休み期間の8月は1万5000円)の案で調整している。
現行は入園料7000円、月額保育料5000円、月額預かり保育料5000円。改正案では入園料が廃止され、保護者負担は保育料のみ、所得に応じて負担することになる。
市教委によると、保育料案については、国基準をもとにした保育所保育料の算出方法を参考に、多子世帯の負担軽減と歳入確保を考慮して設定した。
新制度では多子世帯の保育料が軽減されることになっており、小学3年生までに2人以上の子どもがいる場合、最年長の子どもを第1子とカウントし、第2子は半額、第3子から無料となる。
一方、児童家庭課によると、来年4月から預かり保育事業では一括交付金が使用できない上、有資格者を配置するため、保護者負担料を5000円から7000円に引き上げる方向で要綱案の作成作業を進めている。
7000円だと、月額最高額の保育料8500円と合わせても1万5500円となり、公立・認可保育園での5歳児保育料の平均1万5000円とほぼ同額に。同課は、幼稚園と保育園の保育料の均衡を保つことで、どちらかに園児が偏らないよう配慮した。
全幼稚園で実施している預かり保育は、来年4月から1クラス20人から25人に拡大される予定。対象者は、保護者がフルタイムで働いている世帯など保育所入所と同様の基準となる。