県政の継承か刷新か。任期満了に伴う16日投開票の第12回県知事選は、沖縄の未来のあるべき姿と行方を左右する重大な選挙である▼立候補している元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(53)、元参院議員の喜納昌吉氏(66)、前那覇市長の翁長雄志氏(64)=いずれも無所属新人=と、無所属現職で3期目を目指す仲井真弘多氏(75)=自民、次世代の党推薦=の4氏は、あすから3日攻防に突入し支持を訴える▼県内では、これまで自民党と公明党の保守・中道路線による県政運営が4期16年続いてきた。今選挙の特徴は県政与党の公明が自主投票を決め、従来の保守と革新といった対決の構図が崩れ、保守勢力が分裂した中での争いとなる▼最大の争点が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の是非であり、4氏は解決の違いを鮮明にしている。仲井真氏は普天間の危険性除去が最優先と移設を推進。翁長氏は子や孫のため負の遺産は残さないと新基地建設に反対する。下地氏は県民投票で判断、喜納氏は埋め立て承認取り消しを訴える▼政府は選挙の結果にかかわらず移設を推進するとしているが、県民の審判が計画の進展に影響するのは間違いない▼沖縄の将来が決まる注目の県知事選挙。有権者の選択はかってないほど重い意味を持っている。大切な一票を行使しよう。(鬚川修)
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