一般社団法人八重山青年会議所の我喜屋伸将理事長らが6日、同事務所で会見し、自然環境の保全を目的とした「環境協力税」に関する講演会を10日に開催すると発表した。同税は自治体が使途を定めて設ける法定外目的税。石垣市議会でも論議されたことがあるが、観光業界の反発で立ち消えになった経緯がある。同会議所は「今回の講演で再度、問題提起したい」としている。
講演は「見て見ぬフリできぬ環境問題」と題し、10日午後2時からANAインターコンチネンタル石垣リゾートで開催する。無料。
東京大学大学院新領域創成科学研究科の田中俊徳特任助教が「環境保全と環境協力税の導入について」をテーマに講演。これに先立ち、NPO法人石西サンゴ礁基金の干川明理事が「八重山が抱える環境問題」について報告する。
会見で石垣聡環境改善委員長は「観光客が増え、環境の回復力を上回る観光の利用があるのではないか。10年先、20年先の石垣の海のことを考えると、このままではいけないのではないかと思い、講演に至った」と説明。
我喜屋理事長は「自然があっての観光。反対の方もいると思うが、目先のことではなく長い目でみると、今から動かないといけないのではないか。青年会議所として環境問題にも触れてみたい」と話した。
環境協力税は県内では伊是名村、伊平屋村、渡嘉敷村で設けられている。