石垣市は南ぬ浜町(新港地区)緑地公園内に生息する猫に、避妊・去勢手術を行う南の島の猫アイランド事業を2014年度も実施する予定だ。12年度から2年間実施し、効果が出たとして14年度当初は見送っていたが、手術を受けていない猫が多数いるとして対応することに。14年度一般会計補正予算案に事業費205万円を計上している。一方、市の事業により、緑地公園が捨て猫の受け皿になっている可能性もあることから、市は今回の事業で猫のリストを作成するなど対策を講じることにしている。
市環境課によると、13年度までの2年間で、緑地公園の猫計266匹に不妊手術を行い、手術を受けた印に片耳をV字カットした。現在は推定で100―110匹にまで減少しているが、この中にV字カットされていない猫が多数確認されており、外部から持ち込まれたものとみられる。
このため、市は緑地公園内の猫の繁殖を抑制し、公園内の衛生環境の改善を図ろうと猫の捕獲、搬送、手術のほか、今回は生息数の調査も行う。
補正予算案を審議した市議会総務財政委員会(平良秀之委員長)では「捨てる行為を助長することにならないか」「事業のゴールがみえない。再検討が必要だ」との指摘が相次いだ。
慶田盛伸課長は「緑地公園は捨て猫の受け皿になっていないか懸念がある。事業がエンドレスになる可能性もあることから、本年度は手術した猫のリストをつくり、リスト外の猫が持ち込まれた場合は捕獲して保健所に引き取ってもらえないか保健所と協議している」と説明した。捨て猫防止の普及活動も併せて行っていく。