石垣市内で旅行バス事業を展開する㈲カリー観光バス(本社豊見城市、鹿川幸正代表取締役)が早ければ今月末にも路線バス事業に新規参入し、南ぬ島石垣空港と石垣港離島ターミナル間を直行便で運行することが分かった。今後は経路上で順次バス停を整備し、停車箇所を増やすことも検討している。鹿川代表は「利用客から直行便のニーズが高い。堅調な八重山観光で夏場の需要もさらに見込まれ、客の利便性向上につなげたい」と話した。
同社では、3月26日に沖縄総合事務局運輸部に路線バス運行を申請。バス6台で1日約14往復の直行バス運行を計画している。
運行車両は本社でノンステップやワンステップバス4台をすでに確保しており、残り2台を準備している。
乗客への案内は日本語・英語・中国語の自動音声ガイダンスで対応。南ぬ島石垣空港前と離島ターミナル前に専用バス停の設置を計画している。空港を管理する県からすでに設置許可が下り、離島ターミナルを管理する市の許可を待つだけとなっている。
今回の路線バス進出を契機に、主要地域へ路線拡充も計画している同社石垣営業所の長浜寛所長代理は「営業所がある大浜にもバス停の設置を検討している。他社と競争することで、互いにサービスが向上し、利用客に喜んでもらえればいい」と語った。
同社の参入で既存のバス、タクシー業界との競合が激化することも予想される。