竹富町議会(西大舛髙旬議長)の6月定例会で賛成多数(賛成7、反対3)による辞職勧告決議を受けた川満栄長町長は26日、「町民の負託に応え、山積する課題解決に向けて取り組んでいる中、町政を停滞させないためにも職責を全うしていく結論に達した」と述べ、続投する意向を示した。決議文で「地方自治法違反」や「所得税法違反」が指摘されていることに「違反でないことを明確に断言したい」と述べ、違法性を否定した。
同日午後、町長室で会見した川満町長は「(決議文では)あたかも違反したかのように(議会が)町民に示している。あってはならないことだ。町議会の名誉、権威を失墜させることにつながりかねず、議員の資質も問われかねない」と決議を非難した。
地方自治法違法と指摘されているのは、2013年4月の臨時議会で専決処分を不承認とされた後、必要な措置を講じていなかったことを6月定例会で「地方自治法違反」と指摘され、責任を取るかたちで自身の給与を10%減給(3カ月)した問題。
同法179条では「速やかに必要な措置を講じ、議会に報告しなければならない」とされているが、川満町長は「『速やかに』の解釈について県町村会などに問い合わせたが、6月定例会ということにはならない。9月定例会では必要な措置を講じている」として、決議文の指摘が誤っているとの認識を示した。
所得税法違反については13年12月まで過去5年間にわたって源泉徴収義務を怠っていたことが発覚し、責任を取るかたちで自身の給与を10%減給(3カ月)したものだが、川満町長は石垣税務署に照会した結果を説明。「任意調査で判明したもので、所得税法238
条(罰則規定)には該当しない」として違法性はないとの見解を強調した。
その上で、両問題ともに町議会で謝罪し、減給処分を提案したことには「違反だから指摘に応じたのではなく、(補正予算案など)住民の福祉向上にかかわる面があり、(議案を可決してもらうために)私の監督不行き届きというかたちで自分の身を削ることで決着をみた」と述べ、円滑な議会運営上、必要な措置として行ったと釈明した。