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3市町 防災、減災対策を強化 地域防災計画見直しへ

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避難場所までの距離などを示す標識=10日午後、文化会館東の桟橋通り。市内104カ所に設置されている

 未曽有の被害をもたらした東日本大震災から11日で3年がたつ。石垣市では犠牲者追悼・復興祈念式が世界平和の鐘鐘楼(新栄公園内)で予定されており、地震が発生した午後2時46分に防災無線と船舶からサイレンを鳴らし、黙とうをささげる。大震災は、1771年の明和大津波を現実のものとしてとらえるきっかけにもなった。3市町は震災以降、地域防災計画を見直すなどして防災、減災の取り組みを強化している。

 石垣市は防災無線を35基から51基に増やした。4月以降にも2基増設する。一斉メール配信サービスも行っている。屋内用の防災無線となる戸別受信機もすべての公立学校施設と公民館など約120カ所に導入。海抜表示は200カ所、避難施設の場所と距離を示す避難標識は104カ所に立てた。沿岸部の津波避難ビルは8施設から15施設になった。

 地域の自主防災組織も6カ所から26カ所となり、沿岸部の小学校7校、幼稚園7園、中学校(伊原間)1校にはライフジャケットを配布した。

 災害時に対策本部の代替施設となる総合体育館には1万3000食の食糧を確保、賞味期限が一度に切れないよう、4月から新しくなる給食センターなどで年次的に備蓄していく。人口の5%に当たる2万1000食を計画する。

 毛布や簡易トイレなど防災資機材を保管する倉庫は、福祉避難所となっている市健康福祉センターに整備された。将来的には北西部を含め3カ所への設置を検討している。

 水や食糧などの備蓄について市防災危機管理室(慶田城用允室長)は「行政だけで市民全員の備蓄はできない。市民には3日分以上の備蓄をお願いしたい」と呼びかけている。

【竹富町】

 竹富町(川満栄長町長)では東日本大震災を教訓に町地域防災計画の見直しに着手。開会中の町議会3月定例町議会に同計画案を上程しており、可決されれば1988年以来、初めての見直しとなる。

 見直し案では、島が点在する地理的特殊性を考慮し、通常は3日分とする個人の食料備蓄を7日分とし、津波対策として一定の高さを確保できる防災施設の検討など、津波対策の強化がポイントとなっている。

 また、町内各公民館では自主的に避難訓練を実施しており、各地区の消防分団とともに避難ルートや避難場所を検証。町役場にも避難道の整備を求める要請が相次いで寄せられている。

【与那国町】

 与那国町では東日本大震災後、地域防災計画の見直しに取り組み、これまでに3集落の電柱への海抜表示や避難場所に誘導する看板などを設置した。

 また、備蓄倉庫の整備を2014年度以降に計画。海岸付近への避難タワー設置、老朽化している町役場の建て替えについても検討している。

 このほか、町主催の与那国島一周マラソンに併せて自衛隊と合同で避難訓練を実施しているほか、今年2月には比川公民館が独自で避難訓練を行うなど、町民の自主防災への意識が高まっている。

 


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