石垣島に大学や専門学校などを誘致する可能性を探る高等教育機関等誘致可能性調査事業の報告書が24日までにまとまった。報告書には外部ニーズ把握の必要性など今後の課題がまとめられており、市教育委員会では今後、14年度以降の具体的な事業可能性調査について検討していく。
同事業では高等教育機関誘致に関する市民、市内事業所の意向分析を実施。市に誘致すべき専門分野を検討し、立地に関する推進制度や運営主体の調査を踏まえ、同事業検討委員会(下地芳郎委員長、委員13人)で議論し、課題点などを整理した。
同報告は今後の課題として▽外部ニーズの把握▽有利条件を伸ばす仕組みの構築▽不利条件を克服する仕組みの検討▽概略事業計画の検討|を挙げたうえで、14年度に具体的な事業可能性調査を実施し、15年度以降に事業計画策定と個別交渉を行うよう提案している。
下地委員長は同日午後、漢那政弘副市長に報告書を提出し、「琉球大学との連携の可能性も含めて、市民にも参加してもらい、市民にとって本来あるべき高等教育機関について議論してもらいたい」と報告。
漢那副市長は「島内で高等教育を受ける選択肢を得るにはどうすればいいか、島外のニーズがどうなのか、就職の受け皿が島内では限られているという課題もある。運営や管理主体などの提案についても今後勉強させてもらい、これを機会に市民的な議論になればいいかと思う」と述べた。