日本トランスオーシャン航空(JTA)はこのほど、琉球エアーコミューター(RAC)が単独運航する与那国路線の2013年旅客数をまとめた。それによると旅客数は7万2829人で前年を3170人(4.55%)上回った。石垣―与那国便が減少したものの、与那国―那覇便が大幅に伸びており。JTAでは、RACが那覇便を隔日から毎日運航に切り替えたことで、利用率がアップしたとみている。
旅客数を路線別に見ると石垣与那国線は5万8274人で前年比3518人(5.7%)減。那覇与那国線は6693人(85.01%)増の1万4555人だった。
那覇便の増加についてJTA八重山支社の名渡山秋彦支社長は「毎日運航しているので、出張などの利用も増えたと思われる」と話した。
RAC機(DHC8—100型、座席数39人)はJTA機(B737—400型、同150席)に比べて座席が少なく、与那国町に住む男性(50代)は「急ぎの時にチケットがとれないこともある」、出張で島外に出かける機会の多い男性(40代)は「欠航や遅延が心配」との声もある。
RACでは機体の変更時期にきていることもあり、50人乗りの機体への変更も検討している。
一方、県八重山事務所のまとめによると、同町の13年11月までの観光入域客数は前年を3510人(11.8%)下回る2万6111人となっている。
JTAはこれについて、県が利用客の中に占める観光客の数を算出する混在率の違いで減少したとしている。
混在率は3年ごとに更新され、12年の93.6%に対し、13年は74.6%と、約2割程度の差が生じている。このため、搭乗客数が増えたにもかかわらず、観光入域客は減少する結果となった。
12年に適用された混在率は、同島で撮影が行われたドラマ「Drコトー診療所」の影響で観光客が増加した08年当時の率。13年は11年に更新された率が使用された。