【竹富】竹富公民館(大山榮一館長)と竹富島の聖域・文教地区を守る住民の会(成田佳代会長代理)は20日午後、まちなみ館で、同館隣接地に営業所を置く水牛車観光事業所の早期移転を求める決起集会を開催した。集会後、同公民館と同会では水牛車の観光コース沿いに32枚の看板を設置。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている島の景観を損なうことを懸念する声も上がる中、約40人の参加者らは「移転が完了するまで闘う」と気勢を上げた。
同営業所は保育所や小中学校がある文教地区に2008年に移転、水牛の排せつ物など衛生面への影響やプレハブが町並みの景観を損ねていることなどが問題となっており、同年7月には同社や公民館、町役場など関係4者が移転協定書を締結。移転に向けた協議を続けてきたが11年7月以降、協議が途絶えている。
この日の集会には約40人が参加。大山館長のあいさつの後、顧問を代表して阿佐伊孫良さん、内盛正基青年会長、上勢頭立人保育所保護者代表、内盛正亀小中学校PTA会長がそれぞれ、同営業所関連の事故や営業実態を非難し、営業所移転を求める意見を発表した。
続いて、「竹富島のうつぐみの精神を結集し、移転が完了するまで闘う」と営業所移転を求める決議・声明文を採択した後、ガンバロー三唱で気勢を上げた。
集会後、公民館役員らはまちなみ館前や同営業所が使用している水牛車観光コース沿いに同営業所の早期移転を求める32枚の看板を設置した。
看板設置について大山館長は「景観を損なう点で観光面へのダメージもあるかも知れないが、島の将来を考えると島内外にアピールしなければならない」と話し、同営業所代表者は「公民館と協議中のためコメントは控えたい」としている。