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カンムリワシ 保護数が過去最多28件

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カンムリワシの幼鳥

 2013年のカンムリワシ保護件数が28件と過去6年間で最高だったことが、環境省石垣・西表自然保護官事務所のまとめで分かった。このうち、交通事故件数が16件で10年の17件についで2番目に高くなっており、石垣自然保護官事務所の本田師久保護管は「1月から3月の間は昨年巣立ちした幼鳥が餌を採るために道路上に出没する時期で交通事故も多くなる傾向にある」として運転者に注意を呼びかけている。

 国の特別天然記念物に指定されているカンムリワシは、交通事故などによるケガや衰弱した状態などで発見された場合、自然保護官事務所が保護し、回復後に野生復帰させている。

 石垣島での保護件数は08年の9件から10年には20件に増加、12年には11件と下がったが、13年は17件に上昇。西表島では08年の2件から13年には11件と増加傾向にある。

 このうち、交通事故による保護件数は石垣島で08年の4件から10年には14件を記録。11〜13年は7〜9件で推移。西表島では08年は1件だったが、10年の3件以降、上昇傾向にあり13年は8件の交通事故があった。

 石垣自然保護官事務所管内における過去6年間の交通事故後の状況は、野生復帰できたのは17羽に留まっており、発見時にすでに死んでいた個体が18羽、治療中に死んだ個体が8羽などとなっている。月別の事故発生状況は1月から3月が1・83羽〜1羽、4月と12月が0・83羽で、ほかの期間は0・5羽を下回り、12〜4月期に事故が集中する傾向がある。

 石垣自然保護官事務所では事故防止を呼びかけるとともに「交通事故の場合、事故当事者による通報が迅速な回収、救護を可能にし、命を救える可能性が高まる。故意でない限り罪に問われないため、今後の対策を考える上でも極めて重要な情報となるため事故発生時には連絡をお願いしたい」としている。


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