竹富町は11日までに本年度前期のクジャク銃器駆除事業を終えた。銃器を使用した駆除作業を黒島と小浜で1回ずつ行い、クジャク74羽、カラス93羽を駆除した。環境省の要注意外来生物に指定されているインドクジャクや有害鳥獣のカラスを駆除し、生物多様性の保全や農家への被害防止を図るのが目的。
県猟友会竹富町地区(河合正憲地区長)や地域の安全監視員、町役場職員、八重山警察署の小浜駐在所、西表駐在所から延べ35人が参加。5月29~30日に小浜島でクジャク23羽、6月10~11日に黒島でクジャク51羽とカラス93羽を駆除した。
町自然環境課によると、今回駆除した個体はオス、メスともに若い個体が多く、繁殖力の旺盛な成熟個体は少なかった。與那城博主任は「数年間の駆除作業で、人間に対するクジャクの警戒心が年々強くなっているように感じる。これからはいかにして成熟個体を駆除していくかがカギとなってくる」と述べた。
河合地区長は「気温が30度を超え、厳しい駆除作業となったが、一定の成果を上げられてほっとしている。これからも有害鳥獣駆除を通じ、自然環境の保護や農畜産物への被害未然防止に協力していきたい」と話した。
昨年度は1年間に両島で4回の事業を実施し、クジャク288羽とカラス47羽を駆除した。