27歳の若い命が飲酒運転の車によって絶たれた。28日未明の事故だ▼運転していたのは市内の小学校に勤務する47歳の男性教諭。市内美崎町の飲食店で行った小規模校の集合学習の打ち上げ、さらに２次会で飲酒後、事故を起こした。男性教諭からは基準値の４倍のアルコールが検出された▼あってはならない事故だ。まして子どもたちに「飲酒運転」の怖さを教える側の教師が決して起こしてはならない事故だ。県内で過去に同様な事故が何度も起きている。そのたびに再発防止が叫ばれてきたが、その言葉もむなしく聞こえる▼一部報道で男性教諭は警察の調べに「代行を頼むつもりが、つかまらなかった」などと供述している。代行が頼めなければタクシーで帰ればよい。それを「ハンドルを握る」ことを選択した時点で過ちを犯した▼痛ましい事故を受け八重山地区小中学校長会は、４日開いた臨時校長会で、飲酒運転防止策と不祥事防止策を決議。再発防止に各学校で組織の総力を挙げて取り組む▼「飲むなら乗るな！乗るなら飲むな！」。ごく当然で言い古された言葉だ。だが再発防止には最も必要な言葉だ。不慮の事故で27歳という短い人生を終えた男性の死を無駄にしないためにも、教職員のみならず全ドライバーにその言葉の徹底が求められている。（下野宏一）
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