ファストフード大手の日本マクドナルド(マック)で商品への異物混入が表面化後、大手食品製造企業などで商品への虫やビニール、プラスチック片など異物の混入が次々と明らかになり、社会問題化している▼いずれも大手企業で、製造や販売など各行程での衛生管理や商品の取り扱いなどがしっかりと確立されている中での異物混入だけに、消費者の流通する食品の衛生管理、安全に対する信頼が大きく揺らぐ結果となった▼相次ぐ異物混入発覚を受け、厚生労働省は各自治体に食品を扱う事業者への指導を徹底するよう通知した。食品は安全が第一。再発防止に向けた原因究明と改善対策が必要だろう▼食品類への異物混入は沖縄県内でも複数大手企業の店舗で発覚。八重山管内でも昨年、波照間製糖で黒糖への部品混入があり、出荷した黒糖の回収に踏み切る騒ぎとなった▼さらに、八重山福祉保健所のまとめで本年度、飲食物への虫の混入が報告されているほか、過去5年間で虫や髪の毛など14件の異物混入が報告されている▼同保健所によると、異物混入などがあった場合、県の条例で保健所への届け出が義務付けられている。発覚した場合は速やかに届け、発生対策を講じてほしい。消費者の食への安心、信頼を得るためにも誠実な対応が求められる。(下野宏一)
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