竹富町は昨年10月に完成した波照間島の職員住宅に続き、2014年度内に黒島でも整備に着手する予定だ。町内では賃貸アパートがない島もあるため、職員住宅は出張所職員や保育士、幼稚園教諭らを配置する際に必要。町総務課では今後、職員の配置状況を勘案しながら、民間の賃貸住宅がない島に整備していく考え。
同課によると、10年度(11年度採用)から職員採用試験を実施したことで、勤務地に実家がある離島出身者に限定して採用することが難しくなり、勤務地に宿泊先を確保できないため、職員を配置できない状況にあるという。
このため、波照間島では1棟3室を前集落内に整備した。総事業費約4500万円をかけ昨年10月に完成、供用開始している。1室2LDKで、延べ床面積は52平方㍍。
黒島では1棟2室を宮里集落内に整備する予定。波照間と同じ広さで、総事業費は約4000万円。年度内の着工を計画しており、大浜知司総務課長は「職員の配置状況や民間アパートの有無を確認しながら今後の計画を立てていきたい」と述べた。
川満栄長町長は「西表島の場合は民間アパートがあるが、波照間や黒島にはアパートなどがない。民間があれば民間への配慮が必要だが、職員が安心して仕事ができるよう環境整備を進めていきたい」と述べ、小浜島や竹富島でも整備していく考えを示した。