翁長雄志県知事に対する政府・自民党の露骨な冷遇が続いている。しかも選挙が済んだら同じウチナーンチュ同士であり、ノーサイドかと思ったらどうやらそうでなく、沖縄県連も一緒になって嫌がらせしているというのだから何とも悲しくなる▼それで今後、予算が大幅に削減されるなど沖縄に不利益になることがあっても、仲井真前知事らを支持した市町村長や各議員らは、同じ県民としてそれもやむ無しとするのだろうか▼国の求める辺野古埋め立てを承認し厚遇された前知事と違い、国に反旗を翻した知事だし、こうした対応は当然予測できた▼しかし自分たちの政権に沿わない反対勢力だからといって予算と圧力で抵抗できないように報復するのであれば、それはもはや民主国家でなく、日本もどこかの国のような独裁国家でしかない▼それにしても沖縄はいったいいつまで国のアメとムチに振り回されるのだろうか▼県紙によれば、5日の経済団体合同新年会で、仲井真前知事を強力に支援した国場幸一県商工会議所連合会長も、すべての県民が願う「平和で豊かな沖縄」実現のためには、翁長知事の言う「オール沖縄」が必要と言及したという。確かに県民同士がいつまでも対立していては、国のいじめと差別を止めることはできないし国を利するだけだ。(上地義男)
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