インターネットを通じて不特定多数の投資家から資金を調達するクラウド・ファンディングの「石垣島ファンド事業」で、㈲八重泉酒造(座喜味盛二代表取締役)が泡盛古酒を製造・熟成する「八重泉酒造泡盛古酒ファンド2015」がその第1号に決まった。
同事業は石垣市商工会が40周年記念事業としてファンド運営会社のミュージックセキュリティーズ㈱(本社東京、小松真実代表取締役)と共同で実施し、希望事業者を探していた。
八重泉酒造は27日から同社が運営する「マイクロ投資プラットフォーム・セキュリテ」(http://www.musicsecurities.com/)で投資家の募集を始めた。期間は来年5月28日まで。出資募集総額は945万円(315口)で、1口3万1710円。
出資金は2017年に販売予定の3年熟成「八重泉古酒44度」(10㌔㍑)の製造費に充てる。八重泉酒造は1538万8900円の売り上げを目指すことにしており、達成すれば3万2818円の分配金が予想される。
出資者には1口につき、琉球泡盛を2本進呈する。古酒の仕込み時期と発売開始時期に合わせた蔵見学会も予定している。
座喜味社長は「3年間熟成した古酒を飲んでもらい、1人でも多くの八重山ファンをつくりたい。小さな泡盛業者に全国の投資家がどれだけ目を向けてくれるか不安だが、社をあげて臨みたい」とコメント。
市商工会の平田睦事務局長は「当会にも融資制度があるが、多くの人から少額の投資を募るこの事業は、新たな会員支援の形になる」と話している。