西表島の一部で9月の雨量が平年の30%に満たない状況が続いているのを受け、竹富町水道課(宮良用和課長)は7日、渇水対策会議を開き、対応を協議した。同課では竹富島と波照間島を除き、西表島を水源地とする町内全域で8日から節水を呼びかけていく。週明けからの時間断水も視野に臨時的な水源地調査を行っているが、時間断水が行われた場合、町内全2327世帯(9月末現在)の80%で影響が出る見込み。
町内では西表島内の五つの水源地にせきを設けて取水した水を小浜島、黒島、新城島、鳩間島に海底送水管を通して配水している。
石垣島地方気象台によると、西表島(上原宇那利崎)の9月の月間雨量は78㍉で平年値267.7㍉の30%を下回っている。10月も6日までの降水は4㍉にとどまり、今後1週間の天気も晴れと曇りの予報で、降水は見込めない状況となっている。
同課では8日から防災無線で節水を呼びかけるとともに、雨が降らなかった場合に備えて西表島大見謝川から臨時的に取水し、8㌧タンクを乗せた車両で各水源ろ過地に運搬する計画を立てている。
宮良課長は「洗車や庭への散水などは極力控えてほしい。今後1週間ほど雨が降らなければ時間断水を行わなければならない状況になりそうだ」と危機感を訴え、節水を呼びかけている。
なお、今回の節水呼びかけでは、石垣島から送水を受けている竹富島と海水を淡水化している波照間島は対象になっていない。
時間断水が実施された場合、町内全2327世帯4222人(2014年9月末現在)のうち、波照間276世帯533人、竹富183世帯361人を除く1868世帯3328人に影響がでる見込み。