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尖閣諸島基礎調査へ 石垣市

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石垣市が空撮による写真や映像などの資料収集を予定している尖閣諸島の魚釣島=2012年9月2日、東京都の洋上調査で撮影

 2014年度で石垣市が計画する尖閣諸島自然環境基礎調査事業は衛生画像の調査、3D映像のデータベース化、周知用のビデオ・ジオラマなどの作成を行うほか、上空から撮影することも予定している。近く委託業務を発注する。一方、空撮については、尖閣をめぐる日中関係の悪化により困難が予想されるため、実施できない場合は既存の画像・映像資料の収集などで補う考えだ。

 市は上空から撮影した写真、映像などを持ち合わせておらず、航空機には市の広報、環境、文化財、水産などの担当者も搭乗させ、それぞれの専門分野から状況を見てもらう予定だ。

 今回の調査で基礎資料を収集し、行政区域となっている尖閣諸島の貴重で固有の野生生物の生態系や、自然環境をどのような観点から保護していくことができるか検討することにしている。

 委託業務発注に向け市は現在、公募型プロポーザル方式の手続きを進めており、7月7日に公募業者を選考する予定だ。

 業者からは上空からの撮影に対して「隣国との関係もあり、尖閣上空(直下)ではなく、安全が確保できる空域、例えば斜め方向からの撮影と視察での実施でいいか」との質問が寄せられ、市は「斜め方向等からの撮影でも目的が達成できるのであれば構わない」と回答した。空撮に伴う関係機関との調整なども業者が行うとしている。

 尖閣諸島は、中国が一方的に設定した東シナ海の防空識別圏に含まれており、空撮が行われればさらに緊張が高まる恐れもあることから、市は実施できない場合も想定している。

 同事業では他に、事業の実施前と実施後で市民の認識がどう変化するか、アンケートも行うことにしている。


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