全国でコールセンター業務を行う㈱DIOジャパン(本門のり子代表取締役社長)の㈱石垣コールセンター(同社長)が、6月末で石垣島から撤退することが18日分かった。D社は昨年3月、県の雇用関連2事業合わせて5166万円を活用して石垣市IT事業支援センターに入居。一時は60人を雇用していたが、研修終了後に契約を更新せず、現在は6人が所属しているのみで、わずか1年3カ月での撤退となった。
市商工振興課によると、D社側は5月末ごろ電話で撤退を伝えてきたという。
同課は、D社が、全国のほかの地域でもコールセンターを撤退させたケースがあることとして、事業展開から撤退に至るまでの経緯を慎重に調べている。
D社はセンター入居当初、60人を雇用。同コールセンターに委託した研修事業で技能を身につけさせ、終了後の継続雇用につなげる目的で昨年8月からコールセンター業務を順次スタートさせたが、研修終了後に雇用契約を更新せず、毎月人員が減少。現在所属する6人は今後、有給消化に入る見込み。
豊里好文課長補佐は「同センターの従業員数が毎月減少したほか、給与も遅れていると聞いている。企業が責任を持って支払ってほしい」と訴えた。
D社の広報担当者は本紙の取材に対し「石垣島からの撤退の事実について口頭では申し上げられない」と答えた。
同センターには、D社が入居する3年前にもしもしホットラインが入居していたが2010年2月に撤退していた。