大浜公民館(次呂久栄重館長)の呼びかけで15日、旧盆明けの行事で使う獅子舞の胴体部分の毛を制作する恒例の「フクダ作り」が近くの崎原道路で行われた。大浜獅子棒保存会や老人会、大浜小学校の5年生など約150人が地域で古くから伝わる伝統の作業に汗を流した。
大浜の獅子舞は旧盆送り日の翌日に行う「イタツキバラ」で披露。毛の補修のため、毎年この時期に住民総出でフクダ作りに取り組んでいる。
この日の作業では約120本の芭蕉の皮を薄くはぎ、ガジュマルの灰汁で20分ほど煮込み、色をつけた後、全員で竹などで皮の果肉をそぎ落とし、細かい繊維に仕上げた。
大浜小の児童らはお年寄りにこつを教わりながら、にぎやかにフクダ作りに取り組んでいた。
参加した花城慶君(5年)は「面倒な作業だと思った。ガジュマルの灰で煮込むと良い色が出ると知ってびっくりした」と感想。前津亜由李さん(同)は「糸が切れたり絡まったりして難しかった」、平井優人君(同)は「獅子舞をかぶりたい」と意欲をみせた。
同保存会の次呂久成崇副会長(40)は「獅子舞が作られるいろんな行程を知ることで、獅子舞の重みを感じ気構えを持って」と話した。