西表島を含む沖縄・奄美の世界自然遺産登録が26日にも正式に決まる見通しだ。開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)第44回世界遺産員会で審査予定。日本政府が再推薦した「奄美大島・徳之島・沖縄島北部及び西表島」(鹿児島、沖縄)は、ユネスコの諮問機関がことし5月に「遺産の登録は適当」と勧告。登録が決まれば国内の世界自然遺産は5件目になる。
世界遺産委は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年の中国開催を延期。ことし、中国を議長国にオンライン形式で20年、21年分を一緒に審査する。
沖縄・奄美は登録の公算が大きいが、西表島については諮問機関の国際自然保護連合(IUCN)からの報告書で▽観光管理の実効性が担保できるまで来訪する観光客の水準値を現状維持、または減少させる▽イリオモテヤマネコの交通事故死を減らすため、交通管理対策の有効性を見直し、必要に応じて強化する―と指摘を受けている。
日本からは沖縄・奄美のほか、北海道・北東北の縄文遺跡群の文化遺産への推薦が出ている。