21日からまる2日以上、八重山地方を強風・暴風域に巻き込んでいる大型で強い台風6号は23日午後、宮古島の西の海上をゆっくりと北上した。台風接近で石垣市登野城で23日午後2時15分に38・1㍍の最大瞬間風速を記録したほか、竹富町、与那国町でも30㍍以上を観測した。八重山地方では24日昼前まで暴風が続く見込みで石垣島地方気象台では暴風や高波に警戒するよう呼び掛けている。
(8、9面に関連)
3市町の災害対策本部などによると午後11時30分現在、人身被害の報告はない。3市町で避難所24カ所が開設され、24世帯32人が避難した。
沖縄電力によると、午後11時現在、石垣市550戸、竹富町320戸、合わせて870戸で停電している。空と海の交通機関は23日も全便欠航。24日は、航空便が午後以降の運航再開が予定されている。離島航路は全便欠航の予定。
市内を走る路線バスは、バスターミナル発の21日午後6時10分以降を全便運休。22、23日も終日運休となり、24日の暴風警報解除後の運行を予定している。
市内のスーパーやコンビニ、量販店なども一部を除き休業した。
台風を推し進める上空の風が弱いことから台風の足が遅く、長時間吹き付ける暴風雨による農作物などへの被害が懸念される。
台風は23日午後10時現在、宮古島の西北西約30㌔の海上を北北西にゆっくりと進んでいる。今後、勢力を維持したまま北上し大陸へ抜ける見込み。中心気圧960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40㍍(最大瞬間55㍍)、中心から全域130㌔で風速25㍍以上の暴風が吹いている。
この日午後9時20分までの24時間雨量は、石垣市伊原間で86・5㍉、竹富町大原で59㍉、与那国島で56・5㍉などを記録した。