パインの品種「サンドルチェ」の収穫が市内の各ほ場で始まっている。名蔵地区にある平良邦夫さん(79)のほ場では、1万6000本あまりのサンドルチェを栽培。6月上旬から始まった収穫は7月上旬にかけてピークを迎え、お盆を過ぎた8月中旬ごろまで収穫を行う。パインの中でも糖度19度程度と甘さが際立ち、平良さんは「八重山のおいしいパインをたくさん食べてコロナを吹き飛ばしてほしい」と話した。
平良さんは20歳のころからパインを栽培。サンドルチェは、新しく品種登録された2017年から扱うようになった。
昨年と今年は、東京オリンピック開催の需要を見込んで8月までとれるサンドルチェを例年の2倍にあたる1万6000本植えたが、1年延期。平良さんは「今回こそは実現してほしいね」と笑う。
畑から近い県道208号線沿いの石垣島アンパル農園パイナップル直売所では、妻のたま子さんがとれたてパインを販売。
オリンピックの延期をよそに新型コロナウイルスの影響で観光に来られない人たちから例年の3倍から4倍近い注文があり「毎日、出荷作業が大変」とうれしい悲鳴を上げる。