5月17日から石垣市総合体育館メインアリーナで実施されている新型コロナウイルスワクチン集団接種は6日、1回目接種を終了した。接種を受けた65歳以上の高齢者と、市民の日常生活に必要不可欠なエッセンシャルワーカーは計1万4人に上る。このうち高齢者が約8000人で、施設巡回接種などを含めると対象者の接種率は9割近い数字になるとみられる。7日から2回目に入る。
市は当初6000人を想定していたが、予約数の伸びに伴い予約枠を拡大。調整を重ね、1時間当たり接種を90人程度から150人程度まで対応できるようにした。
市健康福祉センターの小池淳一係長は「7~8割を予想していたが、予約がどんどん埋まった。市民の意識が高い」と説明、2回目接種についても「6月中には打ち終わる」との見通しを示す。「県医師会、地区医師会、土日返上で対応している市職員の協力が大きい」と感謝した。
6日の接種では医師5人と看護師5人、サポート役の保健師、市職員が対応し、過去最多の1266人に接種した。
会場では市医療アドバイザーの亀谷航平医師が市ホームページで公開しているワクチンに関するメッセージ動画を放映している。
亀谷医師は▽感染しても重症化する危険性が極めて低くなる▽感染自体しにくくなる▽もし副作用が出ても基本的に自然に治る―ことを紹介した上で「ワクチンは基本的に安全で非常に大きな効果を得ることができる唯一の選択肢。自分のため、大切な人のため、島のためにワクチン接種をお願いします」と呼び掛けている。
接種を終えた保育士の女性は「副作用の説明やスクリーンの動画も分かりやすい。子どもたちと触れあう仕事なので接種できて安心」とほっとした表情を見せた。
2回目の接種は7日から30日まで。1回目を終えた高齢者とエッセンシャルワーカー全員が6月中に終える予定で、市によると米ファイザー製ワクチンも人数分をほぼ確保。集団接種を受けなかった対象高齢者には、かりゆし病院と石垣島徳洲会病院での個別接種を案内していく。