例年、秋から春にかけ、カンムリワシの交通事故が多発する傾向にあることから、環境省那覇自然環境事務所は、ドライバーに注意を呼び掛けている。交通事故とみられる救護・事故死の個体回収がことし10月18日現在、石垣島で5件(うち事故死5件)、西表島で6件(同5件)と多発していることから、さらなる輪禍を懸念している。
カンムリワシは秋から春にかけ、幼鳥の独立期、成鳥の交尾・造巣期を迎えるため、道路沿いでエサをとろうと出現頻度が高くなる。
このため、環境省は、注意喚起を促すチラシやクリアファイルの配布先や掲示場所を増やすなど取り組みを強化する考え。
ドライバーに対し、▽法定速度を守るなど、野生動物の飛び出しに留意する▽早朝や夕暮れなど視認性が悪い時間帯、見通しの悪いカーブでの運転時は、周囲に注意する—など協力を求めている。
交通事故を起こした場合、事故当事者による通報や対応が迅速な回収・救護につながり、命を救える可能性が高まるため、「故意でない限り、罪に問われることはない」として連絡するよう求めている。
連絡先は石垣島では石垣自然保護官事務所(82-4768)、市教育委員会文化財課(83-7269)、西表島では西表野生生物保護センター(85-5581)。