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Channel: 八重山毎日新聞社
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県、月内に設計業務契約へ 新八重山病院建設

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老朽化が著しい県立八重山病院=10日午後。移転新築に向け、2014年度は設計業務が行われる

 新八重山病院建設事業の基本設計と実施設計の業務で、建設工事設計業務プロポーザル審査委員会(中山茂樹委員長、委員5人)は9日、提案のあった4業者から最優秀、次点の業者を選定したと発表した。県は最優秀業者と調整を行い、順調にいけば今月中に契約する。基本設計は10月末、実施設計は2015年3月末までにそれぞれ終わる見通しで、15年度から旧石垣空港跡地で着工し、17年度内の開院を目指す。

 審査委は、最優秀業者の提案について▽八重山の地理・気候・景観への配慮▽西日の遮熱を意図した病棟の配置▽風向きに考慮した玄関の位置とデザイン▽外来と診療部門のゾーニング―などを評価、「自然環境と建築計画への配慮が十分検討された上で、コンパクトな構成となっており、実現性を感じさせる」とした。

 外国人旅行者の増加に伴って懸念される感染症への対応や、八重山の伝統文化を生かした治癒的環境の構築などの試みも、審査員の関心を集めたという。

 審査委は、今後の設計業務について「コストに配慮しつつ、八重山らしい外観デザイン、多くの患者を包む豊かな玄関ホールやエントランスの実現などに配慮してもらいたい」と要望した。

 審査委員を務めた八重山の医療を守る郡民の会の宮平康弘会長は「八重山の風土などを理解している業者だった。新しい時代、新しい視点で設計に取り組んでもらいたい。設計業務が順調に進めば次のステップにつながる」と期待した。

 現病院は東棟が1980年3月、西棟が84年3月に建築された。コンクリートのはく離や給湯管破裂、発電機の不具合など老朽化が著しい。

 審査結果は最優秀者に㈱伊藤喜三郎建築研究所・(有)外間建築設計JV、次点者に㈱日本設計・㈱総合計画設計事務所JV。


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