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「議会の大きな恥、暴走だ」 石垣市議会

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「辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票条例」に反対する意見書案に対し、反対意見を述べる野党議員=17日午前、本会議場

 ■陸自配備へ警戒感広がる

 「民主主義を否定するものだ」「議会の大きな恥。議会の暴走だ」—。「辺野古米軍基地建設ための埋め立ての賛否を問う県民投票条例」に反対する意見書案が提出された9月定例石垣市議会最終本会議。野党側が相次いで抗議の声を上げた。平得大俣への陸自配備をめぐり、地元でも住民投票の動きが始まったばかり。「地元の住民投票も拒否するぞという狙いもあるのではないか」と警戒感も広がった。

 「憲法の国民主権は民意を尊重することを基本にしている。県民の心意気を国民に知らしめるのが議会人の立場。これを否定するのは非常に驚きだ」「県民、市民の自主的な行動を議会が押さえ込み、圧力を加えるもの。民主主義を無視した無謀な提案だ」。

 採決に先立つ討論で新垣重雄氏、長浜信夫氏がまず怒りをぶつけ、宮良操氏も「県議会でもまだ可決されていないのに、同じ議会が反対するのは前代未聞。こういう市議会のあり方こそが問われる。市議会も県議会もそれぞれの機能、権能が尊重されるべきだ。法治国家としてあってはならない」と続けた。

 「国防や安全保障は国全体に影響を及ぼすもので、一地方自治体の住民投票はそぐわない」とする意見書に内原英聡氏が「どれだけ自分の命を人まかせにするのか。県民投票の会は所定の手続きを踏んでいる。市議会の歴史に大きな恥を残す暴走だ」と語気を強めた。

 一方、与党側には「書いている通り」として賛成討論を控える向きもあったが、仲間均氏が急きょ発言。「知事選でも辺野古反対の知事が誕生している。県民投票には法的拘束力もない。裁判の判断も無視している。5億5000万円の県単費も高額。県の投票決定に(市町村が)応じなければならないというのはとんでもない」と理由を述べた。

 本会議終了後、与党側の1人は「市議会と足並みをそろえる議会が出てくるかもしれない」と影響の広がりに期待。

 一方、野党連絡協議会(宮良操会長)は会見し、「市民、県民に申し訳ない気持ち」と落胆。「平得大俣についても入り口で否定しようとしているのではないか。住民投票をなし崩しにしようという意見書だ。住民の意思表示を恐れているのか。堂々と賛否を問えばいい」と警戒を強めた。


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