竹富町制施行70周年と大手玩具メーカー㈱タカラトミー=東京都葛飾区=の人生ゲーム誕生50周年を記念したプロジェクト「みんなでつくる竹富町人生ゲーム」の完成発表会が16日午後、町役場2階ホールで行われた。町内6島11校の小学生309人が、ボード部分のマス目の内容やイラストを描き竹富町人生ゲームを完成させた。同ゲームのタペストリーは各校に、ポスターは全児童にプレゼントされる。同社が自治体とタイアップした人生ゲームの製作は初めて。
同人生ゲーム製作プロジェクトは、町や各地域の生活環境をテーマに人生ゲームのマス目を自分たちで考え、全児童が協力して一つのゲームを完成させることで、自分たちの地域の素晴らしさを再発見することが目的。
ことし6月から授業の中で作業に取り掛かり、1・2年生は自然や文化のイラストを担当、3~6年生は地域の良さや自慢したいことをマスに書き込んだ。各校別に区分したボードを張り合わせ、縦1.8㍍×横2.7㍍の巨大パネルが完成。これをベースにゲームシートを作った。
マス目の数は193マス。スタートの鳩間島からゴールの由布島まで、地域の特色を知ることができる。マスは「はらうマス」「もらうマス」の2種類。「新八食堂で八重山そばを食べた$5000はらう」や「伊古桟橋で撮った写真がSNSで大好評$1500もらう」など子どもならではの発想が光る。
完成発表会には、各校の校長や代表児童も参加し、感想を述べた。鳩間小学校5年の松田梨李さんは「島々で違う魅力もあって面白い」と話し、海でイソギンチャクに刺された実体験をもとに「屋良浜で毒をもった魚にかまれ、すぐに手当てをした。$10000はらう」のマスを考えたという。
大原小学校6年の平川楓大君は「学校に戻って皆で人生ゲームをしたい。そこで、僕が竹富町で1番の大金持ちになる」とうれしそうに話した。
西大舛髙旬町長はプロジェクトを共催した同社に感謝し「子どもたちがゲームを通して、町全体に興味や関心を持ってもらいたい。古里を愛する人材育成にも寄与するゲームだと思う」とあいさつ。
仲田森和教育長は「1・2年生が描いた絵は、自然や文化の特徴が愛らしく描かれており、この人生ゲームは町の財産ともいえる内容だ」と感激した様子。
同社ゲーム事業部トイゲーム課の池田源課長補佐は「マップを見ると、他島の小学校同士が一つにつながることができた。地域の誇れるものを思い出してみんなに伝え、地域学習にもつながる」と期待を寄せた。
巨大パネルは、16~26日にユーグレナ石垣港離島ターミナルで展示される。タペストリーや人生ゲームシートは非売品。