犯罪のない明るい社会を地域ぐるみでめざす「2018年全国地域安全運動」が11日、全国一斉にスタートするのを前に、同運動の出発式(八重山署、八重山地区防犯協会主催)が10日午後、海星小学校体育館で開かれ、各地域の自主防犯組織など約200人が安全な地域づくりの機運を高めた。20日までの運動期間中▽女性や子どもを狙う犯罪▽特殊詐欺▽万引き▽自転車盗▽飲酒絡み事案—の被害防止を重点に、広報啓発などを展開する。代表児童生徒の意見発表や、標語やポスターなどの受賞者への表彰もあった。
八重山署によると、ことしの管内の刑法犯認知件数は、9月末時点(暫定値)で238件(前年同期比14件減)だが、重点項目である万引きと自転車盗は増加傾向。特殊詐欺については、6月に「会員登録の未納料金がある」などとだまされレンタルビデオ店でウェブマネーを購入しようとして店員に止められ、被害が未然に防止された例がある。
同署の与那嶺一文署長は「最も大切なことは、自分たちの地域は自分たちで守る、という意識のもと、犯罪に強い地域社会を構築すること」と地域全体の防犯意識を高めることの重要性を強調した。
八重山市町会副会長の西大舛髙旬竹富町長は「近年の犯罪は極めて巧妙で、個人レベルで高齢者や次世代を守ることは困難。安全で明るく住みよい街づくりに力添えを」とあいさつ。
意見発表では黄妍寧さん(海星小学6年)が「安心できる社会のためには互いの思いやりが重要」、世持結生さん(白保中学2年)が「インターネットを使う時は画面の向こうに多くの人がいると理解して」、新垣澪奈さん(八重山商工高校1年)が「交通事故の一番の原因は一人一人の意識の低さ」とそれぞれ主張した。
出発式の後、参加者は青色回転灯パトカーと海星小学校4~6年生46人のエイサーを先頭に市街地をパレードし、運動をPRした。
ポスター、標語の受賞者は次の通り。
〈ポスターの部〉
石垣七海(平真小6年)、日當榮輔(同)、田中友樹也(同)、石垣政翔(同)、佐藤楓(同)
〈標語の部〉
辻野聖菜(平真小6年)、辻野愛瑠(大浜中学2年)、辻野ヒロ子、辻野真紀