平日の日中、観光客向けに八重山芸能を提供する八重山芸能団「世乞い(ユークイ)」の定期公演が9日午後、ゆいロードシアターで始まった。年内は毎週火曜日に上演する。初の公演では、約45分間のステージに八重山の舞踊家4人、唄者1人が登場し、八重山の代表的な舞踊や民謡を披露した。
同芸能団は、平日の昼間に観光客向けに八重山芸能を紹介しようと、ことし6月に結成、舞踊家や唄者を集めて準備を進めてきた。
ステージは舞踊「やらよう節」で荘厳に幕開け。演者5人が代わる代わる登場して「鶴亀節」、「目出度節」や、民謡「でんさ節」など、代表的な八重山芸能全11演目を披露、最後は踊り手3人による「安里屋ユンタ」で閉演した。
幕あいには、観光客向けに演目を紹介する日本語アナウンスが流れた。今後、外国人客にも英語や中国語版で対応する考え。
総合監督を務める㈱八重山舞台の黒島剛代表取締役は「詩の国、歌の島、踊りの里と言われるが、観光客が平日の昼間に見られる機会がなかった。出演者を増やして、島外でも公演できるようになれば」と展望を語った。
踊り手の荻堂久子さん(74)は「公演の趣旨に賛同して出演した。観光客に本物の八重山芸能文化に触れてもらいたい。旅行業界関係者にも知ってほしい」と呼び掛けた。
開演時間などの問い合わせは、同シアター(83ー3150)。料金は大人2000円、中学生以下1500円。
また同芸能団は出演する実演家を募集している。問い合わせは、㈱八重山舞台(83ー7403)。