八重山署管内の人身事故件数は過去4年間、減少傾向にあったが、ことしは9月30日現在、69件(速報値)と前年同期を7件も上回っている。観光トップシーズンの7月以降に事故が多発、増加傾向に転じた。63%に当たる44件が交差点での事故。幹線道路に交差する場所での、一時不停止や安全不確認による出合い頭の事故が多い。同署交通課は「幹線道路はスピード超過で走る車が多く、衝突は重傷事故につながりかねない。確実な一時停止、左右安全確認の徹底を」と強調している。
8月には香港の観光客が運転するレンタカーワゴン車が一時停止せずに農道から交差点に進入し、県道87号線を北上する市内男性の運転する貨物車と衝突する事故が発生、6人が重軽傷を負った。9月には市内登野城の天川御嶽付近の国道交差点で、3台が接触する多重事故も起きている。
全事故のうち、幹線道路での速度超過や無理な追い越しによる追突が6件。駐車場内あるいは駐車場から公道へ合流する場所での接触による人身事故が7件発生しており、同課は▽十分な車間距離の確保▽車を出す時に死角が少なくなるバックからの駐車―などを推奨している。
時間帯別で最も多いのは午後4時~午後8時で、帰宅や子どもの出迎えを急ぐあまり、安全不確認で事故を起こすケースが多い。信号点滅時間帯では、点滅赤信号無視による事故が多い。
物件事故は1441件(前年同期90件増)で、毎年増加傾向にあり、レンタカー事故が4割を占める。発生場所は、商業施設や宿泊施設の駐車場内が4割と多い。