生活の質を向上させ、社会を豊かにする「デザイン」を顕彰し続けている2018年度のグッドデザイン賞(公益財団法人日本デザイン振興会主催)が3日発表され、石垣市登野城に本社を置く、株式会社Linxが「住宅用建築工法」と「ビジネスモデル」の2部門で受賞した。
住宅用建築工法には昨年市内真栄里に建築した「蒸暑地住宅工法」でエントリーした。この工法は八重山では主流のRC造よりも安価で、高温多湿に適応するなど快適に暮らせる住まいをつくる木造住宅工法が評価された。
ビジネスモデルで受賞した「邸別コンテナ搬入での離島住宅建材供給モデル」は、離島特有の建材などの搬入コストがかかる現状を紹介。買い物代行サービスの原理で本土で調達し、汎用性の高いコンテナで邸別配送することで、所得に応じた住宅を購入できる物流方式。選択肢格差、費用格差を解消するだけでなくアジアを中心とした新たな離島ビジネスとして提案した。
受賞へ向けたhonrengaプロジェクトチームのリーダーで同社広報部の、瓜生一彦さんは「世界的な賞を取れて良かった」と、16年から応募を始めて3年越しの快挙を喜んだ。「八重山の新たなトレンドになってほしいし、住んでる人たちにとってこの賞が一つのステータスになってほしい」と話し、今後は「まだれんがを主とした賞は取れてないので来年頑張りたい」と意気込んだ。